キーエンスのビジネスモデルについて

キーエンスのビジネスモデル

キーエンス独自のビジネスモデルとは

ファクトリー・オートメーションの分野でつねに最先端を走り、世に送り出す約7割の商品は世界初・業界初という「キーエンス」。ファクトリー・オートメーション総合メーカーとして業界をリードする同社には、ユニークなビジネスモデルが存在しています。

顧客の真の課題を解決する営業力

キーエンスは、世界46ヵ国250拠点で事業を展開しているグローバルカンパニーです。通常のグローバル企業は、企画・開発に特化し、代理店や販社を経由して商品を利用するユーザーに届けます。そのため、どうしてもメーカーとお客様との距離が遠くなり、お客様が抱えている課題やニーズをくみ取りにくいという欠点がありました。しかし、キーエンスでは全世界に拠点を置き、代理店を介さない直販体制を整備。これがキーエンスの信頼関係を築く「グローバルダイレクトセールス」です。

専門知識を持ったキーエンスの営業担当者が“ものづくり”に携わる生産現場に足を運び、生産現場からお悩みをお聞きし、隠れたニーズを見つけ、お客様が抱えている課題を解決する――。商品を販売する営業ではなく、“ものづくり”の現場にある課題に対してFAで解決策を提案するコンサルティング営業こそがお客様の真の課題を解決できると考えています。

営業を支えるビジネスモデル

理由1 ファブレスによる柔軟な生産体制

一貫生産にこだわらないのがキーエンス流。あえて自社工場を持たず、製造は国内と海外の協力会社にアウトソースしています。こうすれば商品の特性とマッチした技術、生産ラインを持つ工場を柔軟に選択できて合理的です。自社工場を持ってしまえば、新商品を製造するたびにラインの再編成が必要となり、これが生産性の悪化やコスト高を招き、生産体制を意識するあまりに柔軟な企画が生まれなくなってしまいます。世界情勢や市場の変化に左右されず、付加価値の高い商品を大量生産するには、このファブレスという発想が不可欠です。

理由1 ファブレスによる柔軟な生産体制
理由2 世界初・業界初を世界標準へ

キーエンスが世に送り出す新商品のじつに7割が「世界初」「業界初」です。しかし、革新的な商品であっても、はじめて目にするものに抵抗を感じる方は少なからずいます。そこでキーエンスでは革新的な技術を、専門知識を持った営業担当者がお客様に丁寧にご説明し、テスト機などもご用意しています。これもグローバルダイレクトセールスを実践しているキーエンスならではの手法と言えるでしょう。また、実際にお客様から得た評価やニーズは、企画・開発にフィードバックし、より汎用性の高い標準品として改めて開発・販売します。世界初・業界初という商品を「世界標準」「業界標準」にすることで、幅広い業界でキーエンス商品が利用されています。

理由2 世界初・業界初を世界標準へ
理由3 全世界当日出荷の実現

全世界に35万社以上の取引先を持つキーエンスは、コミュニケーションを密にするためにグローバルダイレクトセールスという販売手法を実践しています。実際にキーエンスの営業担当者がお客様と顔を合わせ、業界の市場やトレンド、需要を予測することで、実際に生産の現場で求められているものを把握。正確な需要予測と見込み生産を行うことで、オーダーのあった商品をその日のうちにお届けする「全世界当日出荷」が可能になりました。生産現場では、部品待ちによりラインが数時間停止するだけでも大きな損失が発生します。キーエンス商品なら、そのような不安を感じることもありません。

理由3 全世界当日出荷の実現